いろんな色 その2

赤とか黒とか そんな言い方自然界にはない

菫(スミレ)の紫
ダリアの赤
海の青
トウモロコシの黄色


一人目覚める時 薄い金色の朝日があたしを包む


あたしの爪の色



ある小説の


「少女は爪を綺麗に短く切って摘んだ小さな爪を 摘んだ苺の色に染めました。」


と言う一節からあたしは爪を短く切って赤く染めました


その一節に続く文章


高円山の秋萩は
 見る人もないのに
 咲いては散り…咲いては散り…」


萩と言う花がどれだけ美しいか知っていたあたしが初めて文章で泣けた万葉集からの引用


でもあたしの爪は



ケバい で一掃



二度と赤く塗られる事はないでしょう



でも地球がどんな色か

あたしは忘れたくない