ヒージャー

ナイチャー(沖縄以外の日本人)にとって

ヤギほどクソ不味いものはない

腐ったボロ雑巾だ

だから食わない方が良いよ

一匹つぶしても食い切れるもんじゃないよ
沖縄ではヤギは何一つ無駄にせず刺身も食べる

血は煮込むが
ボロボロした黒い物体

煮込みはフーチバー(ヨモギ)をバサッと入れて食す


ヤギはタンカー(子どもの一才のお祝い)に一匹つぶすが

あたしも一度呼ばれて食べた


泡盛は消毒液のようで
あたしはナイチャーだとつくづく思い知らされた


ヤギをつぶす

それは祭事も供養も兼ねた神聖なものだ


部屋の隅にも 小さな器に盛った御馳走があちこち置かれるのは

この世を彷徨ういわゆる成仏できない 何処の誰とも知らない魂(マブイ)のための御馳走だ

どこの誰の魂(マブイ)も歓迎する

それは大切にするという感覚とは少し違う

ただ
「どこの誰かは知りませんが食べていったらいいさ〜」みたいな…


沖縄の人にとって
魂は時々落とすし
落とした場所に拾いにも行く


シンプルというか…

佐渡で「魂足らず」はどうしようもない人間だが


沖縄では

魂を落とす事はよくある

ナイチャーはヤギは食べる習慣はない


内地でヤギは食われるために飼われない


ナイチャーがそれを殺して食べるのは ただの遊びだ