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あと数日でKの命日です
Kとは仕事上の同僚であり親友です
エイプリルフールに死ぬなんて冗談だろって未だに思います
Kとよく話したのは
若い子には弱音なんか吐けないですからねとか
なんでいつも敬語なんかわからないけど
そこかって話しですが
あたしが彼女に出会ったのは
とある脳外科の病院でした
あたしらは20代後半だった
第一印象 痩せすぎた美女 笑
とにかく彼女は綺麗な女だった
手術室に入る前になぜかマスカラを塗り直し
負けないわよ とか言ってた
当時は日勤終わってから23時まで残業
緊急手術で午前5時にオンコールなんて当たり前でした
それをKとあたしが主にやってた
仕事がきつすぎて他の子には任せたら辞表出されたら困るってわけで
で、お互いに私生活つか
主に住んでるアパートがグチャグチャになり
Kは徹底的に物を捨てる事にして
ほとんど物が何もない生活にしてた
若い子には弱音なんか吐けないって言ってたあの頃
あたしらは20代後半だったか
何年もそんな生活してから
あたしがあの病院を辞めて
たった1年にもならないうちに彼女は死んだ
脳外科は急性期だ
あたしがいなくなったら
あのオンコールの嵐はと言ったら
大丈夫ですよと 敬語で言われた
お父さんとの父子家庭で
お父さんは盲目の方だった
彼女の死に目にはあたしは会えなかった
Kは
あたしが
ペチャパイって言うと
殺しますよとか言ってたな
あたしらは 本当に一生懸命仕事したね
二階のボイラーんとこでタフマンの空き瓶灰皿にして
脳外科は結局んとこ負け戦さじゃないすかと言ったら
それでも家族は生きて欲しいって思うじゃないですかと
あーそうだってあたしは思ったよ
あたしは あなたに育てられた部分がある
弱音はマッショウっていうあなたの刹那
だけどあたしにだけは
若い子には弱音なんか吐けないですからねって
5分休憩中にタバコを吸いながらサラって話したこと
毎年エイプリルフールが近づくと
冗談みたいに死んでんじゃねーよって
どうしてもあなたが生きてるんだと思いたくて
だけど何年たっても会えないから
今年はあなたがいないと認めるわ
あたしの無二の親友よ
あたしは無二の親友があなた以外にもいる
これからも増えるよ
失いたくないと思い合える友人は増える
だけど
あなたのことを忘れる事はない
会いたいよ
あたしを叱ってよ
あたしも起きろ!って言うから