Sun

18日は太陽の命日です。
夫と高速バスで東京まで行きます。
太陽がバイバイって言って旅立った瞬間から
それまでの自分とは違う生き物になりました。
こどもを失った親はみんなそうです。
二度ともとには戻れません。

誰かが苦しいとか悲しいとか話す度に
「あなたの苦しみなど、とるに足らない」と思った日々がありました。
赤ちゃんが夜泣きをするとか、こどもが勉強をしないとかぼやく人たちに
「生きてるこどもの話しは聞きたくない」と思った日々がありました。
実際、友達の赤ちゃんを抱くことも何年もできてませんでした。

でもある日夢を見たのです。

あたしは夢の中で太陽を抱いています。
そしてそれが夢だと知っているのです。

そばにいる夫に聞きました。

「目が覚めたら太陽はいないんだよね?どうやって生きていくの?」

夫は「泣いたり笑ったりしながら生きて行くんだよ」と言いました。

「そっか。わかったよ」

太陽を抱きしめたら目が覚めて仕事に行きました。


あの夢を見た日から、少しずつ誰かの涙が感じられるようになって
お友達の赤ちゃんを抱っこ出来ることがいつか出来るようになるかもしれないって思った

あたしはこどもを失っていないあたしには死ぬまで戻れませんが

いつかは太陽の一番近いところに眠れると思って

泣いたり笑ったりしながら生きて行きます。